予備校に通わず、宅浪のみで医学部再受験に挑戦したアラサー男子(おじさん 笑)が国立大学に受かるために立てた勉強方針についてまとめています。おまけで、利用してみたかったオンラインコンテンツについてもコメントしています。
【予備校に通わず宅浪のみ】1年で再受験合格した旦那の戦略①〜大学の選定〜
私達の場合は、志望大学は家庭の事情(家から通える範囲の国立大学希望)により選択肢がなかったため、受かりやすい志望大学を戦略的に選ぶということはしていませんでした。
たまたま志望大学が、面接などがなく一般入試(センター試験(共通テスト)+二次試験が学力テスト)のみ課しているところであり純粋にテストの点数だけを評価する大学だったため、いわゆる再受験に寛容な大学でした。
そもそも一般入試において、医学部再受験に不寛容な大学は受からない?
大学が再受験に寛容か不寛容かの目安ですが、ざっくり言うと、センター試験(共通テスト)と二次試験での学力テストの点数だけで合否を決めている場合は、年齢に関係なく点数さえ取れていれば合格できるという意味で再受験に寛容です。
ちなみに私の場合、前期試験で点数が足りず志望大学が不合格となり、後期試験で受けた大学に合格したのですが、受かった大学は再受験に厳しい大学と言われるところでしたので、受かる時は受かります 笑
一方で、面接を課しているところは、割と年齢を考慮され面接点があらかじめ引かれてしまうため年齢が高い再受験生は受かりにくいようです。
実際、旦那も面接点は引かれていました。詳しくは「大学受験結果」に記載しています↓
学士編入試験であれば、受験者みんな平等。けれど採点基準が不明瞭。
学士編入試験とは4年制大学を卒業した人(または卒業見込みの学生)を対象した受験制度です。
受験科目は、数学や高校生物・化学を土台として発展した生命科学が課せられることが多く、また小論文は医療関連をテーマに出題されます。
そのため、私は大学時代に生物を専攻していたことからチャレンジしてみることも考えましたが、最寄りの大学では編入試験を実施していないこと、小論文・面接の採点基準が不明瞭で対策が難しいと考え、断念しました。
けれど受験チャンスがかなり多いため、どこの地域に引っ越しても構わないという人であればおすすめです。
旦那の同期で学士編入されたほとんどの方は、多数の大学にチャレンジしていました。
各大学の学士編入試験の情報について、よければご参考ください↓
ちなみに、同期の編入組は河合塾で学士編入試験対策をしていた人が多かったです。
小論文の書き方が分からない、苦手意識が強い人は、社会人入試・編入試験対策を専門家が行ってくれる指導塾がおすすめです。
翔励学院では小論文の書き方を基礎から教えてもらうことができ、志望大学の傾向と対策を意識して指導してもらえるのがポイントです。
【予備校に通わず宅浪のみ】1年で再受験合格した旦那の戦略②〜点数を取るためにはまず状況を整理すべし〜
受験勉強は、「勉強ができる、頭が良い」から受かるというよりは、いかに合格に必要な点数を取るかを戦略的に目標を立てて適切な努力をしていくことができるかがカギとなります。
特に再受験の場合は、現役受験生と比べブランクが有り情報も古いため、新課程に対応することはもちろん出題傾向や流行りなど、情報収集が非常に大事になってきます。
私の場合は国立大学医学部の再受験でしたが、医学部に関わらず、受験する上で必要なリサーチを経験のもとにまとめています。
最新の教育課程を調べ、実力を知るために予備校主催の模試を受けてみる
現役の受験時代とは履修内容が大分変わっていることに注意が必要です。
例えば数学Aだけ見ても、高校時代(2009年)だと『確率の期待値』問題が山場として存在していたのに、再受験時(2017年)では無くなって『整数問題』が出題していたりと大分変わっています。
大手予備校が主催するオープン模試を定期的に受けて、自分の実力を確認しておくことも大事です。
模試は、大手予備校が主催するものがおすすめです。理由は、受験者である母集団が多く長年のデータが蓄積さているため、志望校への合格率を正確に判定できるためです。
模試の受け方ですが、なるべく同じ予備校が主催する模試を初回から受けたほうが良いです。予備校によって試験問題にクセがあるのと、志望校への判定基準もバラツキがあるからです。
純粋に自分の学習到達度を経時的にみていくためには、予備校ごとの模試の特色に左右されないように同じ会社の模試を受け続ける必要があります。
河合塾 2024年度全統模試年間スケジュール・申込み案内
代々木ゼミナール 2024年度全統模試年間スケジュール・申込み案内
高校時代の履修内容を忘れているし、そもそも習っていない分野もあったりと、受験勉強開始時点でどこまで自分が受験問題に対応できるかを整理するところから始まります…汗
志望大学の募集要項から、共通テストと二次試験の受験科目と配点を調べる
高校時代に履修していない科目も受験で求められる可能性があり、必要に応じて学習する必要があります。
予備校などでまとめている情報を参考にするのもいいですが、必ず、大学側が提示している募集要項を確認したほうが良いです。
今回は実際に受けた大学の募集要項(2023年度版)を例にあげています↓
上方が共通テストの必要な受験科目で、下方が二次試験で必要な科目と配点です。
例えば、実際に再受験した大学の募集要項(2023年度版)を例に見てみると、共通テストが国語・社会(世界史B・日本史B・地理B・倫理政治経済のいずれか一つを選択)・数学2科目(ⅠA・ⅡB)・理科2科目(物理・生物・化学・地学のいずれか二つを選択)・外国語(英語・ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語のいずれか一つを選択)の5教科7科目の900点満点で、450点満点に圧縮されます。
ちなみに外国語は、英語のみリスニング(100点満点)とリーディング(100点満点)課しておりこちらの大学では1対1に(リスニング:50点満点、リーディング:50点満点)圧縮されて評価されるようです(令和3年度より変更)。圧縮のされ方は、大学や年度によって異なるので、しっかりと大学公式サイトで確認しておきます。
二次試験(個別学力検査)では数学(ⅠⅡⅢAB)が250点満点、理科(物理化学)が250点満点、英語(外国語)200点満点の合計700点満点で評価されます。
これだけでも、二次試験の受験対策がかなり重要ということが分かります。
志望大学の募集要項から、共通テストと二次試験の勉強方針を立てる
二次試験(個別学力検査)では数学250点満点、理科(物理化学)250点満点、英語200点満点、計700点満点という配点になっています。
過去合格者の最低点を調べて、二次試験の目標点数をおおまかに設定します。
募集要項や赤本(大学別の過去問集)には過去合格者の最低点や平均点が掲載されています。
例えば、自分の場合、センター試験(共通テスト)の模試や過去問での得点率が大体85%(圧縮して382点)で、過去の合格者の最低点の平均がだいたい869点ほどなので、二次試験で487点以上は取りたいと考えます。
赤本や予備校主催のオープンテスト(志望大学の模試)の感触から、数学と化学が比較的できて、物理は高校時代未履修で独学のためなかなか点数が取れませんでした。
なので、二次試験(個別学力検査)は、数学80%(200点)化学を80%(100点)、英語60%(120点)、物理60%(75点)の計495点を目標にします。
以上のようなことを考えながら勉強の方針を立てていました。
問題に対応できるまでの基礎学力をある程度つけておくことが前提ですが、なるべく早い段階で志望大学の過去問に触れておき傾向を掴んでおくことは大事ですね。
【宅浪経験者が振り返る】再受験ならではのオンライン予備校のメリット
以上のように、勉強の方針を考えながら自力で受験対策をしてきたのですが、頼れるサービスが有るなら利用したほうが良いです。
戦略を持って適切に勉強していけば、医学部を目指すことは無謀でないと考えています。
ただ、戦略を立てるのも情報が大事だし、そのために情報を集めたり、初めての分野の勉強や学び直を独学でするのは効率が悪く、宅浪の最大のデメリットだと思います。
そのデメリットを克服して、仕事と両立可能な自宅学習による受験対策ができるのがオンライン予備校だと思います。
宅浪での受験時代は、分からない問題への質問ができなかったのが一番きつかった 笑
宅浪ゆえに分からい問題への質問ができなかった、苦手な問題パターンはどうしても思考が固まり、一人で考えるより他の人と一緒に考えたほうが理解が進みます。
特に国立大の医学部となると受験科目が増えるため、履修していなかった科目の勉強は独学だと正直きついです。
私の時代はセンター試験(現:共通テスト)は旧課程から新課程に移行する変換期で、問題の出題傾向がなかなか掴みにくい状況でした。
予備校にいけば、そういう情報に簡単に触れることができますが、ソロプレイヤーは自力でネットの海を泳ぐしかありません。
これが結構、大変で手間です。
受験情報のリサーチを詳しい人がしてくれると、調べる時間が減ってその分勉強時間に当てることができます。
大学受験は戦略的な部分が大きいため、いかに効率よく勉強して点を取るか、共通テスト・志望大学の学力テストの問題の流行りを分析して自分の勉強に取り入れることができるかが勝負でもあるため、情報戦術をしてもらえる人に頼れるのはかなりメリットが大きいです。
オンラインならではの良さを発揮していると思います。
仕事を終わりや休みの日に質問できることはもちろん、サービスによっては、「全く履修してなかった、完全に忘れた」など、自分の状況に応じて基礎から学ぶ必要がある科目を講義形式で教えてもらえることもできます。
大手予備校などは、だいたい前期後期2期制で半年分〜1年分まとめて授業料を支払う必要があるけど、オンライン予備校は基本的に価格が安く設定されているところが多いです。
また、月謝制もしくは単発で利用可能なところが多いため、合わなければ辞めることができ自分に合うものが見つかるまで探す事ができるのも魅力の一つです。
時間場所を選ばないスタイルで仕事の両立が可能な点と経済面はパートナー目線からしても安心感があります。
【宅浪経験者が振り返る】利用してみたいと思ったオンライン予備校
ここ数年で数々のオンライン予備校が出てきましたが、実は高校生・浪人生向けはあっても再受験生を対象としたオンライン予備校は意外に少ないです。
今回は、再受験生も受講可能なオンライン予備校をリサーチしてみました。
その中でも、自力で医学部に合格した再受験時代の経験をもとに、利用したいと思ったオンライン受講可能な予備校をご紹介していきたいと思います。
再受験生も利用可能なオンライン予備校
大手予備校や自身の教材を使って授業を行うところでは、他社の参考書や問題集に対応してもらえないことがあるため、個人的には独自の教材を持たず市場の参考書を利用して受験対策をしてくれるところが自分好みです。
ただ、そこは人の好みによるところなので、自分の特性とかけられるお金を考えた上で参考にしてみてください。
自宅学習の最高峰ともいえるZ会による映像授業です。
昔からある有名な通信教育とあって、教材であるテキストのクオリティーは高いことはもちろん、ここに映像授業が組み合わされることでより理解が進みます。
1科目から受講が可能であるため、例えば履修していない科目だけを選んで基礎から学習していくスタイルができます。
こちらは素直に、自分が利用してみたいと思ったサービスです 笑
ベーシックコースであれば月額2000円ほどで、全ての科目をレベル別で観られるだけでなく、共通テストや大学別対策講座を観れるのはかなり使いやすいと思いました。
自宅学習をベースに、自分で対策できるところは良いのですが、例えば未履修だった物理を高校1年生を対象としたベーシックレベルでこっそり受講できるのはアラサー男子のメンタルにも良いですよね。
後は、得意科目は良いのですが、例えば私の場合は英語がずっと足を引っ張っていた形になっていたので、大学別の受験対策講座を利用できたらもう少しうまく対策できたかもしれません。
大手予備校で再受験生用のコースがありオンライン対応しているのは珍しいと思います。
こちらは、自身の学力を細かく分析して能力にあった授業を提供するシステムができています。
先でも触れましたが、再受験するにあたってブランクがあればあるほど、自分の実力を正確に把握して必要な対策をすることが本当に大事です。
勉強方針は細かく管理してもらって、とりあえず私は勉強に集中したい!という方にはうってつけだと思います。
他には、日本唯一とあって非常に珍しい高校数学に特化したオンライン予備校です。
医学部合格の実績を持つため、医大受験には必須である数学の対策に有効です。
採用倍率8倍から選抜された数学専門の講師 による完全個別指導で、数学の学習計画を個別面談で毎月作成してくれたり、いつでも質問ができるLINEサービスも行っており数学対策に特化して手厚いフォロー体制を敷いてくれています。
ただし、高校数学(数学ⅠⅡⅢABC)を習ったことがない方は対象としていないためご注意ください。
こちらは最近できた医学部・難関大学受験対策に特化した予備校になります。
こちらの予備校は東京都武蔵野市にありますが、全国オンラインも対応しています。
既卒者向けのコースも用意されており、個別指導により試験問題に対応する思考力や受験勉強を効果的にこなすための生活面も含めたコンサルティングに特に力を入れているのが特徴的です。若干値段が高め(下記参照)に設定されていますが、手厚い個別指導を含めてコンサルティングによるためです。また、予備校施設では受験勉強をハイパフォーマンスでこなせるようにと、学習環境にこだわりを持ちフィットネスが利用できる特典もあります。
オンラインでも受講可能ですが、予備校施設に通える方は一見の価値ありです。
医学部受験に特化した予備校の中でもオンラインコースを併設する希少な予備校です。
京都に校舎を構えており、国立・私大に問わず医学部の受験対策をすることが可能です。
京都医塾はオーダーメイドカリキュラムをセールスポイントにしており、個別授業・集団授業のそれぞれの良さが発揮できるように個人ごとまたシーン別にカリキュラムに組み込んで学習到達度の効率を最大限に高めていく工夫がなされています。
もともと、通塾もしくは完全入寮制を取っている予備校なのですが、オンラインコースも併設されたため、京都府内在住でなくても受講することが可能になりました。
京都大出身者で構成される講師陣は各分野に携わる研究経験をもち京都に在住し集中していることから、ハイクオリティーの授業・指導を提供し続けるためにも京都以外での展開を許さないポリシーを持ちます。
そんな門外不出だったハイクオリティーの授業や指導をオンラインでも受講するチャンスができました。
途中から通塾・入寮に変更することもできるので、まずはオンラインで試してみるのもアリです。
大手予備校の河合塾が手掛ける医学部受験専門の予備校です。河合塾にも医専コースはありますが基本的に医大受験に対応できる内容の授業を受け自分で勉強していくスタイルであるのに対し、こちらは個別にカリキュラムを組みワンツーマンの授業や受験対策をしてくれるコースになります。メディカルラボが提案する戦略的対策の考え方がこの記事でもまとめたものとほぼ同じで、旦那の受験対策で大事にしていた部分と一致しています。
こちらも基本的には校舎に通うタイプですが、オンラインでの受講も可能とのことでした。
まとめ
今回は、医学部再受験する時に、実際に立てた勉強方針についてまとめました。
再受験するにあたって、なるべく自分が不利にならないような大学選びをすること、自分の特性を理解した上で、一般入試に挑むのか、チャンスが多い学士編入試験に挑むのか受験方法を選ぶこと、志望大学に受かるために必要な点数を取るために、できる限り正確に自己分析をして出題傾向を知り普段の勉強法に落とし込むこと、が勝敗を分けると思っています。
私の再受験時代は、医学部と言ったら大手予備校の一択でしたが、今ではさまざまなコンテンツがあります。
うまく利用して受験勉強をすることができれば、低いリスクでより確実に再受験を成功させることができると思います。
オンライン予備校の利用は、実はリスキリングの強い味方にもなりうるのではないでしょうか。
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