現在30代子持ち主婦です。
旦那が一念発起して医師を目指し現在医師として働いています。旦那の再受験や医学生生活を支える希有な経験から、役立ちそうな情報を発信していこうと思いブログを開設しました。
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【医学部再受験を決断するために】大学費用は受かってしまえばどうにかなる。

医学部受験の話

※この記事にはプロモーションが含まれています。

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医学部再受験を考える時に、真っ先にお金の問題が頭に浮かぶのではないかと思います。国立でも数百万円、私立になると数千万円にもなる学費、さらに在学中の生活費も含めて考えると、途方もなく感じるのは分かります。けれど、「お金が無いから諦める」のは、非常にもったいないです。ぜひ、私達の経験も交えて、「お金が無いなりに医大を卒業していく方法」を参考にしてください。

授業料免除は積極的に申請する

授業料免除は積極的に申請する

実際に私達も授業料免除申請を行い、妻である「私」が働き生計を立てながら、医学生となった旦那は大学に6年間、無事に通うことができました

私達が申請した年度は2017年なので、2020年からスタートした国の新制度である『高等教育の修学支援新制度』はまだ無かったため、大学が独自に定めていた授業料免除の制度を利用していました。

私達が利用していた『大学独自の授業料免除の制度』は、大学が定めている範囲内の世帯年収である事学生の成績が基準より優れている事利用条件で、授業料を全額免除もしくは半額免除してもらうことが出来る制度です。多くの大学で実施しているスタンダードな授業料免除の方法だと思います。

一方、新制度である高等教育の修学支援新制度授業料免除給付型奨学金2つの支援を受けることが出来る制度です。授業料免除は、非課税世帯もしくは準ずる程度の世帯年収である事学生の成績が基準より優れている事が条件で定められており、全額免除3分の2免除3分の1免除の3パターンがあります。給付型奨学金は、先程述べた2つの条件に当てはまりかつ高校卒業後2年以内に大学進学をした学生に限定し、返済不要の入学金と授業料分の給付金を受け取ることができます。

また、支援の対象となる大学は決まっているため、利用ができるかを確認する必要があります。

現時点では、従来からある大学が独自に定めている授業料免除の制度か『高等教育の修学支援新制度』のどちらかを大学側と相談した上で選んで利用するような形になるようです。

『大学独自の授業料免除制度』が再受験入学者でも利用できたわけ

  • 当時は、私達の世帯年収が450万ほどで、大学が規定していた免除対象の家計基準内(世帯年収をもとに計算した結果)に収まっていた。
  • 旦那の大学の成績が基準を満たしていた。
  • 毎年、授業料免除をする時期に見込み年収を提出するのですが、育休中と重なった場合、育休期間中は無収入として計算される(保険から育児給付金がもらえるのですが、給付金は非課税対象となるため世帯収入として計算されない)ので、全額免除の対象になった。
  • 時短勤務で世帯年収が下がったため、全額免除の対象になった。

ちなみに、私達が実際に免除された結果は、1年生:免除にならず(535,800円)、2年生:半免(267,900円)、3年生:半免(267,900円)、4年生:半免(267,900円)、5年生:全免(0円)、6年生:全免(0円)でした。

免除された総額は 1,875,300円、授業料と支払った総額は 1,339,500円でした。

月あたりに換算すると 18,604円となり、後で詳しくお話しますが奨学金の範囲内でまかなうことができました

学生が独立生計者であった場合に年収が証明できない、もしくは『高等教育の修学支援新制度』だと利用できない可能性がある事に注意

『高等教育の修学支援新制度』は、高校卒業後2年以上経過している人が多い再受験により入学した人にとっては利用しづらい制度になっています。

一方で『大学独自の授業料免除制度』は、大学が定めている世帯年収の範囲内であり、学生として通う自身の年収を証明できれば利用できる可能性があります

ただし、新制度が発足してから『大学独自の免除制度』も選べる場合と『高等教育の修学支援新制度』しか選べない場合が、大学によって違いがあるため注意が必要です。

注意.1

大学1年生の時は、旦那は婚姻前独立生計者であり世帯収入が無かったにも関わらず授業料免除は受けられませんでした。提出した見込み年収は、妻と私の実親の2種類を提出してみましたが審査が通りませんでした。

【考えられる理由1】

旦那の高校時代の成績を、免除基準として評価してもらえなかったため、授業料免除の評価対象が無かった?

【考えられる理由2.】

入籍前で学生である旦那の身分が不明確だったから?(入籍後は旦那は扶養に入ったため自身の収入を証明することができたからか、授業料免除が通るようになりました)

おそらく、学生が独立生計者であった場合に授業料免除を利用する特は、確定申告書などで自身の年収を証明する必要があるのだと思います。(大学で相談した方が確実ですが 汗)

注意2.

新制度である『高等教育の修学支援新制度』の基準だと、私達は授業料免除を受けることができなかった可能性がありました。

【理由1】

当時妻である「私」の年収が380万を超えていたため、非課税世帯ではなかったから。

【理由2】

給付型奨学金の対象者にならないため(高校卒業後2年以内に進学した学生限定)、授業料免除の対象者として認定してもらえない可能性がある。

学生の特権は利用すべき。お金を借りるという選択

学生の特権は利用すべき。お金を借りるという選択

私達の場合は授業料免除と併せて、主に授業料と教科書代やPC・聴診器などの大学で必要な物を購入する費用として奨学金も借りていました。

【第一選択肢】無利子および超低金利で借りる事ができる 『独立行政法人 日本学生支援機構(JASCO)』

日本学生支援機構(JASCO)による第1種奨学金第2種奨学金と2020年から始まった高等教育の修学支援新制度の一環で給付型奨学金3種類があります。

第1種奨学金は無利子で借りられる制度で、第2種奨学金は利子付きで借りる制度になります。給付型奨学金は先でも触れたように、入学金と授業料分の費用を給付してもらえる制度です。

私達の場合は2017年入学時点で『高等教育の修学支援制度』が無かったのと、そもそも高卒2年以内で大学進学をしない再受験からの入学で無いと利用できない制度でもあるため、給付型奨学金は利用できませんでした

なので、第1種奨学金第2種奨学金の利用を検討することになるのですが…

奨学金の要項を確認すると、第1種と第2種の間で利用条件に違いはないのですが、昔在籍していた大学でも第1種奨学金の審査はなかなか通らず、同級生は利子がつく第2種奨学金を利用している人が多かったです。(人気だからかな?)

やはり再受験で入学した時も、第1種奨学金の審査は通らず、第2種奨学金を借りることになりました。。

ちなみに第2種奨学金は、月額5万円、8万円、10万円、13万円または15万円の中から借りる金額を選択できます。

私達の場合は、授業料免除が毎回通るか分からなかったので、授業料もしくは大学関連の費用を賄える程度の額として、月額5万円を在学中の6年間借りることにしました。

ちなみに第1種奨学金給付型奨学金は借りることが出来る額や給付される金額は多くて月当たり5万円以内ほどなので、生活費なども含めた費用分を賄おうと思ったら、最大月当たり15万円ほど借りることが出来る第2種奨学金を利用することになります。

【あくまで第二候補】良心的な金利の教育ローンを利用する

日本政策金融公庫(JFC)地方銀行などが、入学金・授業料を含めた進学に必要なお金を貸し出してくれるサービスになります。日本学生支援機構による奨学金と比べて金利は上がりますが、いわゆるフリーローンのような借り入れサービスと比べて低く設定されています。

ただし、教育ローンは基本的に世帯収入に応じて借り入れることが出来る金額が変わるため、世帯収入がない独立生計者で再受験入学した学生の場合は審査に通らない可能性があるので注意が必要です。

なので教育ローンの場合、自分の親やパートナーの扶養に入っていて大学費用の負担を軽くしたいと考えた時に検討することになると思います。ただし、地方銀行の場合は居住地の制限があって利用できななかったり金利もそこそこ高いため、まずは奨学金の利用に挑戦してみて、できなかった場合の選択肢の一つとして考えたほうが良いと思います。

【医学生ならではの資金調達】世帯収入がなくても授業料・生活費分のお金を借りる方法

【医学生ならではの資金調達】世帯収入がなくても授業料・生活費分のお金を借りる方法

ここまでお話したとおり、授業料免除や奨学金、教育ローンによる学費のやりくりは、いずれも現役受験生や扶養に入っている人にしかなかなか利用しづらい方法になります。

けれど、再受験生の場合は、高校の卒業は数年以上前になるし扶養に入っていない人も多いと思います。パートナーや親、親戚などの理解があり、援助してもらえる環境であれば問題ないのですが、頼れる人がおらず自力で学費と生活費を工面する必要がある場合もあると思います。

そういう時は医学生ならではの資金調達法を検討してみてください。

防衛医科大学校

特別国家公務員として大学に入校することになるため、入学金や授業料などは発生せず、月額120,200円(令和5年1月1日現在)のお給料賞与が出ます。

さらに学生寮なども利用ができるため、家賃などの固定費も低く抑えることができます。

ただし、カリキュラムは自衛隊員の養成に必要な訓練も含まれており、卒業後の進路や勤務期間に制約があります。

医師免許は取得可能であるため、進路やカリキュラムの条件を受け入れることが出来るのであれば、学費や在学中の生活費を心配しないですむため、かなり再受験生にとって魅力的だと思います。

給付型奨学金がある研修医制度を利用する

民医連徳洲会グループなどの大きい組織で運営される病院は、卒業後に研修医として来てもらう約束で在学中に十数万円以上を毎月給付してくれます。ただし、研修医として入職しなかった場合や、規定の勤務年数を満たさず離職してしまうと、返金しないといけなくなるので注意が必要です。

また、地域医療に興味があったり、医師として根ざす地域が決まっている場合は、地域ごとに募集している給付型奨学金制度を探すのもありです。多くは、大学の就職説明会募集が掲示板にかけられてあり県のホームページで募ってある場合もあるため、チェックをおすすめします。

まとめ

新制度により、授業料免除はたしかに再受験生にとって利用しづらいものになりました。

けれど、大学が独自で設けている授業料免除制度やかなりの低金利で借りることが出来る日本学生支援機構(JASCO)による奨学金、研修医制度に付随した給付型奨学金など、お金が無いなりに工面する方法はあります。

医学部再受験を考えた時に、お金の問題だけで挑戦すること自体を諦めてしまうことは、再受験入学したうちの旦那を見守ってきた私からすると、非常にもったいないと思います。

これから医学部再受験にチャレンジする方は、よろしければ参考にしてみてください。

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