現在30代子持ち主婦です。
旦那が一念発起して医師を目指し現在医師として働いています。旦那の再受験や医学生生活を支える希有な経験から、役立ちそうな情報を発信していこうと思いブログを開設しました。
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事実婚と入籍の違いは何?実際に経験して知った、メリットとデメリットについて

妻の話

※この記事にはプロモーションが含まれています。

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卒業後、社会人として働いた後に再受験を経て医学生となった旦那ですが、再受験時代は入籍をしていない状態でした。再受験時代から数年たち、旦那が学生の時に入籍をして今に至ります。当時は二人ともいずれはしたいと考えていた結婚だったのですが、とある事情で事実婚という選択肢を選びました。

事実婚をすることとなった経緯と、その経験から入籍をした方が良いなと感じた点についてまとめています。

事実婚とは?入籍との違い

事実婚とは?入籍との違い

結婚と事実婚の違いは、簡単にいうと婚姻届を出して戸籍上に二人の関係を登録するかしないかの違いです。

事実婚での二人の関係

事実婚は入籍して法的に夫婦になるのではなく、結局のところ当人同士の意思で終始するところなので、特に宣言したり届出をしてなるようなものではないです。

言ってしまえば、『今日から私達夫婦ね!』で事実婚が成立します。

ただ、事実婚でも社会保険や年金などの被扶養者にパートナーがなる場合は、役所に申立書をして、自分たちの関係性を証明する必要はあります。

ちなみに、戸籍上に二人の名前を登録していないので、別姓のまま住民票などに記される続柄は内縁の妻(妻(未届))、内縁の夫(夫(未届))と記されて終わりです。

結婚と事実婚の違い。できることと、できないこと

結婚と事実婚の違い。できることと、できないこと

結婚と事実婚の違いでよく挙げられるのは、生まれた子供の認知の有無や税金の控除の有無、相続関係についてです。

アディーレ法律事務所より 引用

ただ、「法令婚に限る」、「事実婚は不可」などのようにはっきり明言している場合以外では、解釈の余地があるようで、事実婚の現状を鑑みて法令婚と同等の扱いをしてもらうことが可能であったり、遺言書や事実婚の証明として公正証書を用意することができれば、事実婚でも法令婚と同じ様に「できること」が意外に多いことがあります。

私達が事実婚だった時は、正直結婚と比べてかなり制約がキツイ思っていたのですが、意外にも事実婚でも認めてもらえる事は多いということを知りました。

いわゆる事実婚に関する制度や運用等における取扱い(内閣府男女共同参画局総務課調査室)参考

事実婚が選択肢に挙がる社会的な背景

事実婚が選択肢に挙がる社会的な背景

働く女性が増えてきたことにより、結婚すると名字を変えなくてはいけない状況に対して、名義変更などの労力や“家に入ること”を連想させられるなどのジェンダーバイアスを感じてしまうところから抵抗を強く感じるところにあります。

また、事実婚のデメリットととしてよく挙げられる「事実婚の場合、配偶者控除ができない」という点も、共働きなら関係のない話なので、さほどデメリットに感じないというのもあります。

確かに、婚姻届のような書類の提出はなく今まで通り別姓で過ごすことができるので、各種手続きや名義変更をしないですむのは楽でした。

また、私自身も今までと何も変わらず仕事を続けることができるのはメンタル的にも非常に楽でした。

私達がかつて事実婚をすることにした理由

私達がかつて事実婚をすることにした理由

ここからは、自分たちの経験談が中心になります。

当時は、いずれ結婚をしようと二人とも考えてはいましたが、仕事を辞めて医学部に再受験することになったため、いったん白紙にしたような感じでした。ただ、すぐの入籍は考えてはいないけど、利用したい制度によっては二人の関係性を証明する必要があり、そのために事実婚という選択肢が挙がりました。

理由①保険料のために扶養に入って欲しかったから

理由①保険料のために扶養に入って欲しかったから

当時、旦那が仕事を辞めて受験勉強に専念していた時は二人で暮らしていましたが、書類上での関係性はなくただの同棲でした。

この再受験時代の旦那は受験生であって無職という形になっているため、前職で働いていた分、住民税や保険料、年金の支払いが発生しとんでもないことになっていました。特に保険料に関しては、退職後に国民健康保険に切り替わるのですが、前職での年収がわりとあったために毎月ばかにならない金額を請求されていました。

当時、まだまだ世間知らずだった私は考えたのですが…。

住民税は1年間無収入であれば、翌年から請求されないけど(非課税世帯になるため)、保険料と年金は独立生計者である限りお金がなくても支払い続けないといけないんじゃ…

((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

新卒後は当然親元から自立して働くので、独立生計者つまり扶養から抜けることになるのですが、扶養から抜けてしまっているために無収入になってしまうと、健康保険や年金の支払いは親が介在することはなくなり、自分でなんとかして支払わないといけない現実に直面します。

当然のことですが、卒業後間もない若い二人はそんなことも知らず、勝手に窮地に立っていました。

ちなみに、求職手当は?って一瞬考えましたが、受験勉強するために辞めているので受給要件に当てはまらず、当然手当は発生しません。

ハローワークで就職活動しないといけなくなるので当たり前ですが申請はしませんでした。

ハローワークインターネットサービス - 基本手当について

いつ終わるかわからない受験生活の間、例え無事に合格して大学生になっても保険料と年金は支払い続けないといけないと気付き、どう工面していくか考えるのですが、シンプルに旦那に私の扶養に入ってもらうのが最善だなと結論付けました。

当時の私の勤め先では社会保険に加入する株式会社だったので、扶養者として社会保険に加入させてもらおうと考えました。

というわけで、扶養に入ってもらうために、…入籍、できる?。

ただ、再受験という状況で入籍するというのは、中途半端な気がして二人とも気が進まないというのはもちろん、両家の親にどう説得して納得してもらえば良いのかが分かりませんでした。せめて、合格してからもしくは不合格の場合でも進路がはっきりしてから入籍という形を取りたいと、当時の私達は考えたため、事実婚という形で扶養に入ってもらうことにしました。

そういうわけで、保険料をなんとかしたいけど今すぐの入籍は難しいと思ったので私達は事実婚を選択し、再受験時代から医学生の途中までを事実婚という形で二人で過ごしていました。

理由②別居婚が違法だと思っていたから

理由②別居婚が違法だと思っていたから

再受験時代と医学生の途中までの数年間は婚姻関係になく、事実婚という形で二人で過ごしていました。

すぐの入籍は気乗りしないけど保険料はなんとかしたいという思いで事実婚をひとまず選んだのですが、もう一つは、医学部に受かった大学はかなりの遠方で、旦那だけ引っ越すことになり別居状態になっていたことも関係あります。国立の医大はひとつの県あたりに大体1箇所なので、受かるところに行こうと思うとかなりの確率で別居にはなります。

当時、私はすぐに仕事を辞めてついていくことが難しく、けれど旦那は大学生となり定職につくことはできないので別居になってもこのまま扶養の形を継続して、授業料免除や奨学金を駆使して学生生活を送ってもらおうと考えていました。

この時に合格もしたし両家に納得してもらえるように話もできるので、入籍に進もうと思ったのですが、別居状態の婚姻関係いわゆる別居婚は違法だと当時思っていたのもあり、事実婚の状態を継続していました。

入籍をした方がいいと思った理由

入籍をした方がいいと思った理由

事実婚だとパートナーは配偶者ではないため、書類上の手続きが難しかった

しばらく事実婚を続けてみて、厳しいなと思った出来事がありました。それは、大学の授業料免除※が通らないということでした。(※「高等教育の修学支援新制度」ができる前の大学が独自で行っていた授業料免除のことです。)

実際にどこまで事実婚であることが影響したのかは定かではありませんが、翌年入籍をすると審査に通ることができました。

真実は分からないので推察にはなりますが、大学の要項には『学生が「配偶者」の扶養に入っている場合は配偶者の所得証明をすれば良い』のですが、事実婚だとパートナーは配偶者にはならず生計を一つにしているとみなされなかったのかなと考えています。

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なので、『学生が独立生計者』として申請すれば良かったのかとも思いますが、でも身分証明でも使う保険証では扶養関係になっているし?…混乱。みたいな事態に陥ります…。

たとえ結婚した場合と同じようにパートナーを養って生活をしていると言っても、事実婚だと法的にお互いの関係を証明することが難しく、さらに別居しているという現実もあればいよいよ他所様に自分たちの関係性について信用を得るのは難しいのだと思いました。

特に授業料免除や奨学金など、お金が関わる事案ならなおさら信用してもらう必要があるため、事実婚だと厳しい可能性があります。

経験から考える事実婚のデメリット

経験から考える事実婚のデメリット

事実婚である二人の関係性は「配偶者」ではないため書類上の証明が難しい

事実婚の場合は配偶者控除が受けられないなど、税制上で配偶者じゃないとできない事についてはっきり明記されていること以外は、事実婚でも配偶者と扱いがさほど変わらないという現実はあると思います。

また、例えば子供がいない・命を左右するような入院などの経験がないなど、書類上の手続きを特段する必要がないライフステージにいた場合でも、特に事実婚による不便を感じることは少ないかと思います。

ただ事実婚でも難なく対応できるかどうかは地域や施設によるところが大きく、大体は自分たちの関係性を証明していく必要があり、それは婚姻関係だったら必要なかった煩雑な手続きを都度する必要がでてきます。

事実婚である二人の関係性について配偶者と同じように扱ってもらえるかは相手側の解釈による

例えばジェンダーバイアスや同性婚など昨今の多様性を意識した政策に力を入れているような、言ってしまえば都会的な地域では、ある程度事実婚であってもあまり不便を感じることは少ないかもしれません。

けれど、多くの地方ではまだまだ従来の結婚観や男女の役割、家制度などの価値観は根強く残っている地域はあり、例えば、病院の面会や治療方針など重大な決断を迫られる局面では法的な親族関係である人が優先される場合は普通にあるようでした。

また、私達が経験した授業料免除の場合と同様に、金銭が絡むような支援制度の利用であったり、対応する側が保守的になりやすいところだと対応が難しいのだと感じます。

それらは、他意や偏見があるというよりは、事実婚みたいなレアケースについて扱いきれないところにあるのだと思います。

まとめ

多様性を受け入れる社会にはなってきましたが、書類を介すような手続き関係が発生するとその煩雑さと受理してもらえるかどうかは、その時に対応してくれる人次第なところも少なからずあるため、現在における事実婚に関しては個人的におすすめしません。

またこれから時代が進み、事実婚に求めるニーズを民法で定められるような法的な婚姻関係に落とし込められるようになったら、「事実婚」という選択肢を選ぶ必要がなくなっていくかもしれません。

いずれにしても、パートナーと人生を歩んでいくうえで障壁になりうる可能性がある選択はしないほうが無難だと経験から思います。

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