無事に医学部受験を1年で終えることができました。社会人を経て、再受験するに当たって参考になりそうなことをまとめてみました。
旦那が使用した参考書と模試の結果、1年間の受験にかかった費用、受験生を支えるときに気をつけていた事をのせています。
当時の状況と、再受験する大学の選定や目標設定について
当時は、まだ結婚しておらず、旦那が仕事を辞めて、妻である私が仕事をしていました。
受験勉強の期間は2016年4月からの1年間でした。
編入試験ではなく、一般試験(センター試験+二次試験)で挑戦しました。
前期医大 偏差値67.5(2024年度入試難易度予想ランキング表より)
の国立大学の一本で受験対策をしていました。
予備校は行かず、自宅近くの私立図書館で勉強していました。
医学部受験生におすすめしたい!実際に使用していた参考書をポイントを交えてコメント
はじめまして。
医学部に限らず、受験勉強の参考になると思いましたので使用した参考書をご紹介いたします。受験自体が数年前のセンター試験時代(2017年度受験)であり情報は古いです。
けれど使用した参考書は昔から有名なもので信頼も厚く、特に理系教科の基本を理解するという意味では、受験勉強をする上で欠かせない本ばかりです。
私が、再受験をする前の学生時代に塾講師として、高校生に向けて受験対策を教えていた経験が、医学部再受験にかなり活きていたと思いますのでご紹介します。
なお、現在は共通テストですが、自分が受けていた時代はセンター試験という名でしたので、そちらで記載させていただいてます。
共通テスト、志望大学は問題の傾向に流行りがありますので、必ず最新の過去問をチェックをしてください。
数学編
使用した参考書・問題集リスト
コメントを交えて紹介
大学への数学 数学1対1対応の演習
自分はこのシリーズは全て使いました。予備校のように一連のルートを用意してくれない環境にある時、この本は合格までの大きな道しるべとなります。文系ならⅡとBまでで十分対応できます。
理系であればさらに、Ⅲの微積編と曲線・複素数編は絶対必要です!
ⅠとAは個人的にはそこまで必要にはならなかったですが、気になるところだけを解いていきました。
このシリーズのいいところは、
実際に入試問題へと使える知識と技術が養えることです。
たしかに、初見だと分かリづらく感じたり、計算も少しややこしい問題がたくさんあります。
最初は答えを見ながらでもいいので、とにかく例題をこなし、何度も繰り返し演習問題も解くのが大事です。
私はこの6冊を約半年かけて何周も何周もしました。
問題を見た瞬間に解法が浮かぶまでです。
すると、不思議と難関大学の問題の見方が変わります。
実際の入試問題で全く同じ問題が出ることは残念ながらありません。
しかし、解くための手がかりに気づくようになります。
入試問題を絡まった糸だとすると、
絡まった糸は分からないまま適当に引っ張っても余計に絡まるだけです。
だけど、どこの部分を引っ張ればいいか分かってるとどうでしょう。
かならずほどけます。
この本は、そんなほどくための場所を教えてくれる本です。
この本を乗り越えられれば医学部はかなり近いところまでくると思います!
その他使用した参考書や問題集、過去問集について
マーク式総合問題集(河合塾)https://amzn.to/3WuLeli
志望校の赤本(大学入試シリーズ 教学社)https://amzn.to/3XYv3Oj
センター試験の過去問(共通テスト過去問レビュー)https://amzn.to/3QS5sE0
参考書・問題集の進行スケジュール
実際にこなした参考書や問題集のスケジュール感は、
- 6月までに、「数学1対1対応の演習」をまず1周する
- 9月までに「数学1対1」を繰り返し解いてしっかり定着させながら、「2次試験の過去問」にとりかかる
- 10月ごろから「やさしい理系数学」にとりかかる
- 12月に「センター試験過去問」にとりかかり、あいまに「数学1対1対応の演習」をこなす
- センター終了後から、再び「数学1対1対応の演習」と「やさしい理系数学」を確実にできるようになるまで周回する
さらに「志望大学の過去問」をやりながら「2週間で完成!整数問題」を2周する
といった感じです。
物理編
使用した参考書・問題集リスト
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実は、物理は高校時代履修しなかったので知識0から独学しました。
志望大学では二次試験の受験教科だったので、物理は二次試験対策用の勉強をしました。
6月までには一通り全てしました。
始めはかなり苦しかったのを覚えています...
定常波?電圧のイメージ?光は波でも粒子でもある?
...ちんぷんかんぷんでした。
投げ出してしまいそうでしたが、この参考書のおかげで、
定常波も理解できたし、電気の流れが見えるようになるし、二面性も分かるようになりました。
参考書・問題集の進行スケジュール
参考書のスケジュールは
最初は物理のエッセンスと漆原の物理が面白いほど分かるシリーズを理解するまでひたすら読みました。
良問の風で、実際にどんな問題があるかを知り、どのように計算していくか解法を学びました。
そして名問の風で応用問題に対応できるようにレベルアップを図っていきました。
そのあとは過去問で仕上げます。
1年間の受験対策としての独学では、物理の本質を完全には理解していないかもしれないです...
けれど、受験問題を解いて正解に導くレベルまでは到達することができました。
生物編
使用した参考書・問題集リスト
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実は、生物は大学生時代の専門分野でしたので正直ほとんど勉強していませんでした...
センター試験で受験する教科なので、センター試験対策用の勉強をしました。
生物編については、参考にならないかもしれません...
ただ、センター試験対策するだけで良いなら過去問をベースとして、必要に応じて自分に馴染みそうな参考書(イラストや図がたくさん載っていてとにかく用語を覚えやすそうなもの)を使用すると個人的には十分対策になると思います。
国語編
使用した参考書・問題集リスト
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国語編も、自分が理系大出身ということもあり実際センター試験の結果も散々だったのであまり役立たないかもしれません...汗
センター試験時代の出題分野(評論・小論・古文・漢文)は現在の共通テストと変わってはいないのである程度参考になるかと思いますが...
一つの例としてみてください。
こちらは現在、Amazon Kindleだと無料で読めます。
センター試験過去問(共通テスト過去問レビュー)https://amzn.to/3QS5sE0
受験勉強開始時は完全に知識は抜け落ちていました。ヤマのヤマで古文・漢文の基礎知識を入れ直し、古文単語帳はお友達になるくらい持ってまわり空いている時間にコツコツと覚えていきました。
あとはひたすら過去問を解いていき古典では詰め込んだ知識を実践して、現代文はとにかく解答を考えるプロセスが大事(論理的思考)なので、1回やって終わりにせず、正誤関係なくもう一度同じ問題を解き正解に導けるか(再現性)を確認していました。
電子書籍として持っておいて、いつでも確認できるようにしておくと便利でおすすめです。
たまに無料で読めたりするので、個人的におすすめなのはAmazon Kindleです。
政治経済編
使用した参考書・問題集リスト
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倫理政経は自分の志望大学では圧縮されるされたため他の教科と比べてあまり時間を割かないようにしていました。けれど、その1点でも合否に関わってくるので手は抜けませんよね‥
マーク式総合問題集(河合塾)https://amzn.to/3WuLeli
センター試験の過去問(共通テスト過去問レビュー)https://amzn.to/3QS5sE0
面白いほど点数が取れる倫理、政治・経済は通算10回ほど読みました。
基礎知識の詰め込みは気になるところを暇の時にちょくちょく確認するという作業でした。
あとは、やはり演習問題として河合塾のマーク式総合問題集で問題に慣れて、センター試験の過去問をひたすら解くというものでした。
他の教科の勉強がなかなか大変だったため、知識の詰め込みは面白いほど点数が取れる倫理、政治・経済の1冊にとどまりましたが、90点台をコンスタントに狙うなら、もう少ししっかりと解説してくれている参考書がもう1冊必要かなと思いました。
こちらもいつでも読めるように電子書籍にしておくのもいいと思います。
Amazon Kindleで読めます。
英語編
使用した参考書・問題集リスト
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大学生時代は論文を読むのにはもちろんのこと、医師になってからも薬によっては説明書が英語のままだったりと、英文はなにかと読む機会が多いです。
ただ、単語が聞き慣れないだけで文章そのものはかなり単純なものばかりで比較的読みやすいものでした。
逆に受験英語は国語的な勉強をすることになるので、ある意味大変です...汗
読解編
・4~5月の間に、基礎英語長文問題精講を2周する
・6~7月の間に、ポレポレを2周する
・8~11月の間に、英文読解透視図を2周して、志望大学の過去問をとく
・12月~センター試験までに、やっておきたい英語長文700とセンター過去問を解く
センター後~二次試験までに、やっておきたい英語長文700と志望大学過去問を重点的にして、ポレポレや英文読解透視図の確認
英作文編
・夏までに、ハイパートレーニングを重点的にして
志望大学オープン模試過去問集(検索ワード:○○大学 入試攻略問題集 英語 河合塾)で実践に近い演習を積みました。
・その後は、志望大学の過去問や、
添削できるシリーズで演習を積みながら、参考書を何度も繰り返し読み、講文を覚えて補完しました。
英単語編
文法・発音編
システム英単語帳は何回読んだか覚えていないくらい繰り返しました。ネクストステージは他教科の勉強の合間に見ていましたが、2周ぐらいしました。
- その他
志望校の赤本(大学入試シリーズ)https://amzn.to/3XYv3Oj
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化学編
使用した参考書・問題集リスト
コメントを交えて紹介
化学は、センター試験・二次試験のどちらにも向けて受験対策をしました。
自分が高校時代のセンター試験の化学は簡単でしたが、再受験のときは難易度が上っていてびっくりしました。共通テストではどうでしょうか。
無機化学と有機化学はいつでも見れるように電子書籍に入れておくこともおすすめします。
大学受験Doシリーズは、樂天koboで閲覧可能です。
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2016年度模試の結果(再受験時)
再受験時の模試の結果を参考程度にのせます。
だいぶ、健闘していたとは思いますが、最初の方に受ける模試なので、アドバンテージがある分、偏差値はインフレ気味ですね。
この時期の結果の良し悪しは皆様のご考察におまかせいたします...
受験生を支えるために心がけていたこと
パートナーが再受験生になった時、それを支えるために私が心がけていたことを追記します。
・お金のことは一切言わない
人によるかもしれませんが、私の旦那の場合は経済面について、再受験を考えたときからずっと心配していたため、話題に出しませんでした。
旦那も私も社会に出て2年目ぐらいの時期だったので、当然受験費用のための貯金などもともとない状態でした。
これでお金の心配をしないほうがおかしいですが 笑
でも、お金はなんとかなるので、頭の中のリソースを心配事に割いてほしくありませんでした。
・週に1度は外に連れ出す
受験勉強をしていると、日々勉強しかしないので、行動範囲も内容も当然狭くなります。なので、週に1回は強制的に気分転換をするために外出しました。
街中でもいいのですが、私たちは山の方へ出かけて温泉に入ったり観光して、道の駅でお土産を買って帰るのが定番でした。
気分転換するために大事なのは、非日常的な1日を過ごすことだと思っていたからです。
・仕事の愚痴を控える
これがなかなか自分の中で難しかったです。仕事が忙しかったため、またストレスがたまる職種でもあったのでちょこちょこ愚痴は言っていました。
ただ、愚痴も笑い話程度に収めれればいいのですが、深刻に言ってしまった時があったため、良くなかったなと反省していました。
やはり、仕事をしていないパートナーにとっては、負い目を感じさせてしまう可能性があるので受験中は控えるべきと感じました。
・大学が受かりそうか難しそうかについては自分から話題に出さない
受験は本人が人生をかけてチャレンジをしていることなので、横やりを入れないようにしていました。うまくいきそうかどうかは本人にしかわからないことでもあるので、私は静かに見守ろうと思っていました。
ただ、パートナーから、意見を求められた時は自分の考えを話していました。
大学受験に対して、模試の成績や受験成功・失敗などいろいろ気になるとは思いますが、私は基本的に、本人がチャレンジしていることなので、結果がどうなろうと気にしないスタンスでいました。
それは、旦那が今、挑戦しないと多分一生後悔すると確信していたので、今できることをサポートしようと思ったからです。
大学受験結果
- センター試験 結果
- 二次試験前期(志望大学)結果 ⇒不合格
…。数学はもう50点は高くとる予定だったのですが、ダメでした。
センター試験と二次試験の他の科目は、想定範囲内の得点率でしたが、数学に限っては受験対策時にとっていた点数より下がってしまいました。
正直、かなり悔しかったです 涙
点数目標について詳しくはこちらで記述しています↓
- 二次試験後期 結果 ⇒合格
二次試験後期は、面接と小論文でしたが、ご覧の通りこちらの大学に入ることができました‥汗
私は、面接点が他の現役生と比べて20〜30点ほど低かったです。
ただ、他の再受験生たちも面接点は低めだったそうです。
聞くところによると医学部だけは受験者の資料に高校卒業年度が記載されているようです…
私みたいな再受験生は編入試験という枠があるからなのかもしれませんが、医学部は在学6年と卒業後も研修などいろいろと時間がかかるため、やはり入学時点での年齢は考慮しているようです。
再受験の場合はなるべく、記述試験(学力テスト)で臨む方が確実だということがよく分かりました‥汗
仕事を辞めて1年間受験勉強した結果を載せました。
センター試験ではもっと取れる予定だったので、この結果は不本意でした。
前期試験では、数学と化学ができたはずだったのに解答しきれなかった問題があり、そこが合格点に届かなかった敗因でした。
ただ、終わってしまえば運も含めて、とった点数がその当時の実力だったと思っています。
1年間でかかった費用
仕事を辞めて再受験した場合に、1年間かかった費用はざっくり分けて、受験勉強代と大学入学に必要な費用と住民税+社会保険料の3種類でした。
・住民税、社会保険料 α円(前年度の所得によって変わるので金額は伏せます)
・図書館代:60,000円、模試代:60,000円、参考書代:50,000円、センター試験+二次試験前期・後期受験料:60,000円
・入学金:280,000円、前期:260,000円(入学費は合格後すぐに、入学費も5月頃までに振り込む必要があるので待ったなし状態!)
なので、
受験勉強代 23万
大学入学でかかる費用 54万
1年間でかかった受験勉強代はおよそ
合計77万+α円 でした 笑
全面的に受験生を支えようと思うと、思っていた以上にお金がかかることを初めて知りましたね..汗
この時は、私のボーナスと独身時代の貯蓄で賄いました。
‥自分を大学にまで行かせてくれた親に感謝しかない...
予備校に行く場合は、塾にもよりますがさらに50万ほどプラスで考える必要があります。
最後に
仕事を辞めて再受験し、無事に医学部に行くことができました。
この当時、2人とも社会に出て数年という若さだったゆえ、お金の苦労などありましたが、仕事を辞めて再受験するという勢いと素早い決断が旦那にあったおかげで成功したのかなとも思います。
けれどもし、すでに結婚して子供がいたら、当時の私はこの決断は応援できていなかったと思います。
何事も後悔しないように挑戦することは素晴らしいのですが、人生をかける挑戦は、場合によっては周りのサポートに恵まれていたり、自分自身に集中できる時期に限られたりと、奇跡的にできることだと思います。
それと同時に守るものがすでにある場合は守れないこともある危うい行為でもあると思っています。
これから、何かを人生賭けて挑戦するという方は、今しかないのであれば臆せず進んで欲しいですし、サポートする側も覚悟を決めてください。
ただ、すでに守るべき家族がいるのであれば、そのタイミングは本当に適切かを考え直すことも大事だと思います。
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