旦那が研修医として働きだして半年が経ちました。夜勤も何回か経験し、当直を一人で担当するところまでになりました。
現在配属している診療科は救急です。忙しい時は忙しく、暇な時はひま。みたいで、やることやったら帰る感じなので、割とメリハリを持って働くことができそうな労働環境のようでした。
時に、「ハンドドロップテスト」というものをご存知でしょうか。もちろん私は旦那から教えてもらい初めて知りました。
というのも、先日救急搬送されたオーバードーズをしてしまった方を旦那が診た時のことです。この意識不明の状態が、背景に精神的な疾患を持ち合わせている可能性がある場合は、ハンドドロップテストによって意識が本当に不明かどうかを確認するようです。
どういうことかというと、仰向けに倒れている患者さんの腕を顔の真上に持ち上げて落としその様子を観察するテストのようです。つまり、そのまま腕が顔に直撃すれば、本当に意識不明であると判断でき、顔を避けて腕が落ちれば意識があるとみなすことができるという理屈です。ちなみに、このハンドドロップテストは、精神疾患を持つ人ではあらかじめ調べて知っているという人もいるため、繰り返しテストすることを推奨しているようです。
このテスト、なかなか攻めてますよね。
さて、旦那が現在いる救急では、基本的に救急車で運ばれてきた患者さんを診るのですが、話を聞いていると結構、高齢の人が多いようです。寒くなってきたからか、活動しやすい季節になってきたからか、心筋梗塞などの心臓系、熱中症、転倒事故による外傷などの高齢者を診ることが多いようです。
ちなみに、夜勤などの時間外診療の担当の時に診る患者さんも高齢者が多いみたいです。
救急搬送でも時間外診療で来院する場合でも、高齢の患者さんは一人で来院するか、家族に連れてきてもらえるもしくは搬送後すぐに家族が駆けつけてくれるか、けっこう露骨に分かれるようです。
要は、家族に愛されているな。とひと目で分かるような人は、人格者であることが多く何よりも話が通じる(ここ大事)ようで、家族関係(特にパートナーと)がうまくいっていなかったりモラハラ気質であったり話が通じないような人は、家族と連絡が取れないことも多く、せっかく来てもらうことができても家族からは面倒くさそうに対応され、むしろ縁を切りたいと話す家族もいるようでした。
何十年と積み重ねてきた自身の人生の生き方や家族との過ごし方について、その答え合わせをこの病院の中でなされるのだなと、旦那の話を聞いてしみじみと感じました。
当直の日の旦那は、18時頃のに一旦帰ってきて、育児のゴールデンタイム(お風呂入れたり)に参戦してから22時すぎに当直へ行きます。
当直の時間までゆっくり過ごしなよ。そこまでしなくていいよ。と伝えるのですが、旦那いわく、「老後のリスクヘッジだから」。
家事育児の過ごし方で老後を穏やかに過ごせるかが決まる、と旦那は体感しているようです。
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